皆さん、ごめんなさい。お久しぶりです!やっとBNNに復活できました。
何だか選挙戦の間は、何を書いても選挙活動のようになりそうで、このコラムはそんな色は出したくなかったので、書くに書けない、そんな感じでした。何だか嬉しいです!!
お変わりありませんか?
様々な花が咲き乱れ、山の緑が日々色濃くなり、北海道の最も爽やかな季節であるはずの6月なのに、毎日どんよりしたお天気。夜になると寒くてちょっとストーブをつけたくなるし、この感じ、寒さが北海道の経済状態、人々の生活や心と嫌なほどリンクしている。せめてお天気くらい晴れやかであって欲しい。
今年は、サラリーマンの方たちも、減給だ、ボーナスカットだと大変でしょうが、私たち自営業者、フリーの人間は本当に死活問題だ。どんなに大変でも過去にこんなに急激な変化はなかったと思う。仕事は減らなくても、報酬が減る。「仕事お願いしたいんですが、実は予算がなくって、今までの半分くらいでやってもらえないでしょうか?」なんて話がよくある。
以前は「申し訳ありませんがそれではできません!」とお断りしていた仕事も、みんな大変なんだろうなと思うと断れず、引き受ける。
知り合いの放送作家さんは、TV局がどんどん自社製作番組を辞めているので、仕事が激減し、年収で300万以上減ったという。300万も減ったら生活の見直しをしないと、今までと同じようにしていたらどこかで行き詰る。300万とはいかないまでも私もかなり減収で、外食を減らしたり、欲しいものがあっても我慢したり、車もガソリン代も、税金も、車検も色々節約を考えて、軽自動車に換えようかなと真剣に考えている。こんなことだから、さらに不景気に拍車がかかることもわかってるのだけれど...。
ところで、久々に感動的なニュースが飛び込んできた。皆さんもすでにご存知だろう。盲目のピアニスト、辻井伸行さんの快挙だ!バンクライバーン国際ピアノコンクールで日本人として、初優勝。受賞の瞬間の晴れやかな笑顔と、バンクライバーン氏に抱擁される姿は涙が出た。
そして、彼より2歳だけ年下の息子を持つ私としては、彼の持つ才能を見出し、開花させたお母さんをすばらしいと思った。
彼の目が見えないと知ったとき、どれだけ悲しかったか。一人息子の未来に絶望を感じたこともあっただろう。日々成長し、活動的になっていく同い年の周りの子供たちの成長に嫉妬したことも、もしかしたら子育てを放棄したい気持ちになった事だってあると思う。
でも、そんな自分の心と闘いながら、息子を愛し続け、息子の人生が豊かなものとなるように願いながら共に歩んできたのだ。幼い伸行さんが、買い与えたおもちゃのピアノを上手に弾いたそのとき、「この子にはピアノの才能がある!」と確信。彼の内なる力がどんどん引き出されていく、環境を、人との出逢いをお母さんが作ってあげたのだ。そして、産婦人科医のお父さんはその二人を温かくサポートし見守ってきた。
優勝後のインタビューで伸行さんは、「優勝することを考えなかった。ただ、自分のピアノを聴いていてくれる人が、よかった、楽しかったと感じてくれることだけを願って楽しんで演奏した」と話していた。小さな頃から、一番のファンはお父さんと、お母さんで、伸行さんの演奏を心から楽しみ、喜んでくれることがまた、伸行さんの大きな喜びになったのだろう。伸行さんの演奏は楽しくて、楽しくて仕方がない感じがすごく伝わってくる。これからは、世界的な演奏家としてさらなる飛躍を遂げるのだろう。
先日、ある幼稚園の記念行事に、何か良いアイディアはないかと相談を受けた。予算が沢山あったので、子供たちが普段やったことのないチャレンジを色々とさせてみてはどうかと提案した。
舞踊の先生に振り付けをしてもらい、何回かのお稽古を重ねて群舞を踊ってみる。プロのデザイナーに、色々な材料の面白さと使い方を教えてもらって、幼稚園に○○才おめでとうカードを作る。プロのミュージシャンと一緒に、みんなの好きな言葉を沢山詰め込んだ曲を作り、皆で唄ってCDを作る。3歳から5歳ぐらいの子たちがどこまでできるか、みんなの中にあってまだ表現されていない力をどれだけ引き出すことが出来るか。先生やお母さんたちに見て欲しかったのだ。
園長先生は是非チャレンジしてみたいとおっしゃってくれたのだが、いざ先生方やお母さんたちに提案してみると、幼稚園児には無理だとか、初めて会う人に馴染めないのではないかとか、お母さんたちをまとめるのが大変だと言う先生たちの意見とかで結局、すべてできないことになった。
結局、記念行事でやることは、映画の上映や、着ぐるみのパフォーマンスを観るということになった。何でも一から指導することは大変だと思う。でも大変だからこそ、想い出になったり、力がついたり、やり遂げた喜びを体験できたりするし、その積み重ねが子供たちの将来の自信と生きる力に繋がっていくのにと大人たちの反応を大変残念に思った。
私の尊敬する、日本舞踊家のK先生は、M市の聾学校で30年近くボランティアで踊りを指導している。耳の聞こえない子供たちが大勢揃って、群舞を踊るのは大変なことなのだそうだが、稽古を重ねていくと見事に踊れるそうで、子供たちの頑張りとどんどん成長していく姿は感動以外の何ものでもないという。
そして、そんな子供たちの努力を支えるべく、舞台衣装を作ったり、街のお祭りやイベントでお披露目するのに裏方として様々なサポートをお母さんたちが一生懸命してきたそうだ。
ところが、ここ数年、聾学校では練習はするものの、イベントへの参加が全くというほどなくなったそうだ。K先生がそのことを聾学校の先生に訊ねたら、「お母さんたちの横の繋がりがないんです。昔と違って、結束力がない。まとめ役がいない。イベントに参加しましょうといっても、仕事が忙しくて送り迎えができないとか、衣装が作れないとか、お金がかかるとか色々言われてまとまらず、結局やめましょうということになるんです」
これには、K先生もがっかりしたそうだ。子供のために頑張ろうとか、なんとかしようとか思わないのだ。子供の貴重な体験や、色々な可能性の芽を親が摘んでしまっているのだ。
才能を開花させ、活躍している若者たちを見ながら「どうしたらあんな子に育つのかしら。うちの子は本当に何の才能もないんだから」とぼやいているお母さん。育てたように子は育つのだ。あなたは本当に子供のための子育てをしてきたのだろうか?
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