暑さに弱い私。猛暑の今夏、夏バテである。
朝夕の犬の散歩も「ぜー、ぜー」言いながらだが、犬は私以上にやる気がなく、3メートル進んでは道路に座り込む。「ちゃんと歩きなさい!」と怒鳴りつけても知らんぷり。私は頭に血が上り、ますます暑くなる。
そこに来て、私をさらにイライラさせるのが自転車である。
「エコだ」「交通費が浮く」「持ち運びできるサイズが増えた」などの理由で、自転車愛用者がずいぶん増えた。理由は良いが、運転マナーの悪さには辟易している。
ベルも鳴らさず、背後からサーっとすごい勢いで私たちを追い抜く。風を切り、さぞや気持ちが良いとは思うけれど、こちらはびっくりするばかりだ。狭い歩道なのに並行運転する自転車2台の間で、犬が轢かれそうになったこともある。夜の散歩では、ライトをつけない自転車と何度ぶつかりそうになったかしれやしない。地下鉄駅前の何十台もの違法駐車を見ても、危険だし邪魔だと思う。
そもそも道路交通法上、自転車は軽車両である。一部を除き車道を走らなくてはいけないし、夜間のライト点灯も義務付けられている。並行運転はもちろん、傘や携帯電話を使いながらの運転も禁止されている。
これらの違反は罰金などの罰則があるにもかかわらず、驚くほど当たり前のように行われているのが現状だ。自転車の取り締まりは車ほど厳しくない上、罰則も含めて、自転車の運転ルールを知らずに乗っている人は予想以上に多いに違いない。
警察庁の調べによると、平成21年の自転車事故は10年前と比べて、「対自動車」「対二輪車」が減っているのに対し、「対歩行者」は3.7倍も増えている。さもありなん。
しかし自転車運転者のマナーの悪さは、今始まったわけではない。私は10年ほど前に札幌市内で喫茶店を経営しており、大通界隈の繁華街でよく買い物をしたが、その時既に同じように感じていた。
買い物客でごった返すあの辺りでなぜ、わざわざ自転車を使わなければならないのか。
若者の二人乗りなども横行し、ベビーカーを押すお母さんなどは迷惑顔であった。事故が起きても何の不思議はない。
その怒りをあるエッセーに書いたところ、担当者から「自分も今、自転車通勤です。札幌市も環境に良いことから自転車を奨励しています。この原稿は時代に逆行しているように思われるので、もう少し配慮を」と言われてしまった。私は自転車を「悪」と言っているのではなく、それを使う人間の意識に問題があると書いたつもりだった。
それにしても、悪質運転を改善するにはどうしたらよいか。
誰でもすぐに買え、すぐに乗れるのが、自転車の怖さである。それなら、道路交通法上、軽車両という意味で、自転車の運転にも免許制度を導入してはどうかと思う。
車よりは受講内容などを軽減する必要はあるとしても、事前に安全ルールを学ぶのと学ばないのとでは、その後の運転マナーに違いが出てくるのは歴然だろう。子どもたちも愛用する乗り物だから、なおさらその必要性があるのではなかろうか。

