平成12年3月17日午前8時20分頃、恵庭市北島の市道わきで、苫小牧市に住むOL・橋向香さん(当時24)の焼死体が発見された。
事件発生後、逮捕、起訴されたのは、橋向さんの同僚で日本通運札幌東支店キリンビール千歳工場内構内課に勤務していた大越美奈子被告だった。
15年3月26日、札幌地裁の遠藤和正裁判長は、殺人と死体損壊の罪に問われた被告に対し「犯行は合理的な疑いを挟む余地なく認定できる」と断罪、懲役16年(求刑・懲役18年)の判決を言い渡した。
被告は捜査段階から一貫して無実を主張、1審判決を不服とし札幌高裁に即日控訴した。控訴審は、5月24日に札幌高裁(長島孝太郎裁判長)で開かれた第13回公判で結審した。判決は9月29日午後1時30分から開かれる公判で言い渡される。
判決が注目される中、主任弁護人の伊東秀子氏は「逆転無罪を確信している」と話し、その理由を次のように説明する。
一審判決文には「十分にあり得る」「疑わざるを得ない」「可能性は高い」などの記載が随所にあり、可能性だけをもって有罪判決が言い渡された。こうした問題だらけの原判決を札幌高裁が踏襲することは到底できない。
大越被告は事件発生前の3月12日から自動車運転時に知らない車に夜間、尾行されたと話している。
被害者殺害後の3月17日午前零時5分から6分までの間、被害者所有の携帯電話が使用されている。私はこの携帯電話を使ったのは真犯人もしくは共犯者だと考えいる。尾行した人物と携帯電話の使用者の関係は不明だが、被害者は犯行時刻に現場で目撃された2台の車のいずれかの車内で暴行された可能性を否定できない。
被告は逮捕後から現在まで犯行を否認している。しかし、被害者への架電や灯油を再度購入して捨てたことなど、自身にとって都合の悪いこと、不可解と思われるような行動は認めている。
このような点からして被告は犯行に関わっていない。被告を有罪にする物証はなく、無罪判決が言い渡されると確信している。(文・東)

