MKタクシー許認可取消訴訟 札幌地裁で初弁論

札幌ハイヤー協会が許認可の取り消しを求め、道運輸局を提訴。

先月22日の開業時に白石区の本社営業所を出発するMKタクシー

先月22日の開業時に白石区の本社営業所を出発するMKタクシー

 

 大手タクシー「エムケイ」の札幌進出を巡り、札幌ハイヤー協会(加藤欽也会長)が北海道運輸局に対し、事業許可と運賃認可の取り消すよう求めている訴訟の初弁論が28日午前11時30分から札幌地裁(橋詰均裁判長)で開かれた。

 エムケイは昨年10月、「札幌エムケイ」(平山功社長)を設立。開業1年以内に車両450台、ドライバー1,000人規模を目指し、同年11月、道運輸局に札幌交通圏(札幌、江別、石狩、北広島)での事業許可と下限割れ(初乗り550円)運賃の認可を申請した。

 これに対し、地元業者で組織する札幌ハイヤー協会は「増車を計画するエムケイが参入すると混乱を招く」と反発。札幌エムケイが許認可を申請中だった今年2月、道運輸局を相手取り、許認可の「差し止め」を求め、札幌地裁に提訴した。

 提訴後の会見で、協会の代理人である薄木宏一弁護士は「エムケイの給与計算制度は、運転手の給与から会社負担分の社会保険料を差し引いたり、車両リース費や維持費などの会社経費を負担させるなど労働基準法違反に当たる」と主張した。

 

今年2月、道運輸局を提訴した札幌ハイヤー協会。写真は会見に臨む薄木宏一弁護士(左から2人目)、加藤欽也会長(同3人目)ら

今年2月、道運輸局を提訴した札幌ハイヤー協会。写真は会見に臨む薄木宏一弁護士(左から2人目)、加藤欽也会長(同3人目)ら

 

 訴状などによると、新規参入の事業許可と運賃認可の審査基準は「労働関係法令の規定に抵触しないものであること」と定められており、エムケイの給与制度は労基法違反であるため、道運輸局の許認可は裁量の逸脱、濫用であるとしている。

 協会は提訴と合わせて、札幌地裁に差し止め訴訟の判決が確定するまで許認可しないことを求める「仮差し止め申し立て」を行ったが、札幌地裁は請求を却下。札幌エムケイは道運輸局から3月27日に許認可され、先月22日から営業を開始した。

 初弁論で協会側は、すでに札幌エムケイへの許認可が下されていることを理由に請求内容を「差し止め」から「取り消し」に変更した。

 一方、道運輸局側は答弁書を提出した。答弁書によると、原告・札幌ハイヤー協会は許認可の対象ではなく原告適格を有しないため訴えは不適法とした上で、札幌エムケイの新規参入によって、タクシー事業者の経営が悪化し乗務員の労働条件が悪化することは原告の推測にすぎないなどとして、請求棄却を求めている。

 橋詰裁判長は「許可及び認可の適法性を審理しなければならない」と述べ、裁判の中でエムケイの給与体系が違法か否かを原告、被告双方が立証するよう促した。

 次回は7月29日午後2時から。争点整理のため弁論準備期日となる。(文・糸田)

 

 

格安運賃で業界に波紋!営業開始「札幌エムケイ」平山功社長を直撃 前編
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/04/post-3.html

加藤欽也札幌ハイヤー協会会長に聞く、"MKタクシー来襲の衝撃" 前編
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/05/post-16.html

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