トラブルで施錠された西区「レンガの館」 1年3カ月ぶりに正面玄関が開扉

札幌高裁の保全処分を受けてマンション管理組合が開錠。

レンガの館 正面玄関

写真・約1年3カ月ぶりに開けられた「レンガの館」正面玄関

 

 施設の使用を巡るトラブルから昨年3月末以降、施錠されたままだった札幌市西区の「レンガの館」(八軒1条西1丁目)正面玄関が10日、約1年3カ月ぶりに開けられた。

 1929年に缶詰工場として造られた「レンガの館」は、市の都市景観重要建築物。喫茶店などを経て2006年3月に移転したコミュニティーFM「三角山放送局」がサテライトスタジオとして使用している。

 同放送局が移転したのは03年から始まったJR琴似駅北口再開発事業が発端。「レンガの館」はその際に建設された40階建て高層マンション「ザ・サッポロタワー琴似」の共用部分として保存され、JR琴似駅北口市街地再開発組合が、同放送局を運営する「らむれす」に管理を委託した。

 ところが、同館を所有する「ザ・タワーシティ団地管理組合」は07年12月の理事会で「集会所として利用できない」として、再開発組合と「らむれす」の委託協定を認めないこと決議した。その後、「らむれす」に同館の明け渡しを要求、「らむれす」が応じなかったため、昨年3月末に「レンガの館」正面玄関を施錠した。

 これに対し「らむれす」は昨年4月、正面玄関の開錠を求め、札幌地裁に占有使用妨害禁止の仮処分命令を申し立てたが、札幌地裁は昨年7月、申し立てを却下。「らむれす」は決定を不服として、札幌高裁に抗告した。

 一方、管理組合は昨年12月、「らむれす」を相手取り、同館の明け渡しを求める訴訟を札幌地裁に起こした。

 申し立て却下に対する抗告で札幌高裁は3日、札幌地裁の原決定を取り消し、管理組合の正面玄関の施錠などを妨害行為と認定し、禁止する保全処分を下した。

 保全処分を受けて管理組合は10日午後4時、同館正面玄関を開錠した。開錠に立ち会った管理組合の村上武男理事長は「裁判所の決定には従わざるを得ない」としながらも、「組合としてはレンガの館の使い方がおかしいという考えは変わっていないので、明け渡しの訴訟は続けていきたい」と述べた。

 「らむれす」の木原くみこ会長は「今後、ホール部分の使用について管理組合と協議していきたい。三角山放送局には車いすのパーソナリティがいるが、正面玄関を施錠されてからは中に入れず番組を休止していた。すぐに番組を再開したい」と話した。(文、写真・糸田)

 

正面玄関の貼り紙

 写真・トラブルを示唆する張り紙が目を引く「レンガの館」正面玄関

 

「レンガの館」

写真・「レンガの館」

 

 

三角山放送局「レンガ館施錠問題」 札幌高裁が所有者の妨害行為を認定
http://www.hokkaido-365.com/feature/2009/07/post-307.html

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