札幌市教委がサイバーパトロールを委託 「学校裏サイト」への不適切な書き込みは1カ月で128件

「ウザイ」「キモイ」などの「いじめ・中傷」が半数、9割は中学生。

 

モラル啓発リーフレット

写真・道教委が昨年4月に道内小中高校に配布した携帯電話の利用モラル啓発リーフレット

 

 携帯電話の悪口メールやチェーンメール、在校生や卒業生が情報交換する「学校裏サイト」に、特定の生徒の誹謗中傷を書き込むなどの「ネットいじめ」が社会問題となっている。

 加えて「プロフ」と呼ばれる自己紹介サイトでは本人になりすまして写真を公開するなど、その手口は巧妙化し、発見は容易でない。

 昨年の文部科学省の調査では約3万8000の「学校裏サイト」が確認された。これを期に、各自治体の教育委員会では「学校裏サイト」の監視を専門業者に委託するケースが増えている。

 札幌市教育委員会は5月から「学校裏サイト」や「プロフ」の実態を把握するため、すべての市立学校を対象としたサイバーパトロールを専門業者に委託している。

 業者は年度末まで、「学校裏サイト」や「プロフ」などの検索や監視を行い、「いじめ・中傷」「個人情報流出」「違法行為」などにつながる不適切な書き込みを発見した場合、市教委に通知する。市教委は対象となった学校に連絡し、学校や保護者はサイト設置者への削除依頼や生徒への指導を行う。自殺予告や犯行予告など緊急性の高い場合は警察に通報する。

 市教委のまとめによると、5月11日~6月9日の30日間、サイバーパトロールで発見されたいじめや飲酒、喫煙などに関する「不適切な書き込み」は128件。このうち9割以上を占める118件が中学生で、残りの10件は高校生による書き込みだった。

 内訳は、「ウザイ」「キモイ」「あの人何様だ」などの「いじめ・中傷」が63件。「酒うめー」「酒ゲット」「禁煙無理だな」「泣きそうだから吸います」など「飲酒・喫煙」が56件。「家出したい」「カッターちょうだい」「もうつらい、頑張れない」など家出や自傷行為をほのめかす書き込みが9件。

 実名などが記載され、書き込んだまたは書き込まれた生徒が特定できたことから、学校が削除依頼や指導を行ったのは、「いじめ・中傷」で22件、「飲酒・喫煙」は27件、家出や自傷行為をほのめかす書き込みは6件だった。

 市教委指導担当課は「不適切な書き込みは携帯サイトの『プロフ』で多かった。書き込みの調査は初めてのため、全体の件数が多いか少ないかはわからない。中学生が多い要因は、携帯電話を持ち始める年代であり、悪意がなくとも何気なく話の中でウザイやキモイなどと書き込む傾向にあると考えられる。安易にウザイ、キモイと書き込むことがいじめにつながることや、保護者対し、子どもの携帯電話の使用について啓発していきたい」と説明する。

 市教委は今後、サイバーパトロールの調査結果を定期的にまとめ、年内にも市立学校の携帯電話やネットに関する指導体制の方向性を示し、生徒や保護者への啓発資料を作成する。(文・糸田)

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