札幌市の家庭ごみ有料化から1カ月。ごみの減量を狙い、導入された新ルールによって、排出量は確実に減っているようだが、一方ではコンビニのごみ箱に家庭ごみを持ち込むケースが増加、早くも有料化の影響が出始めている。
南区真駒内地区のセブンーイレブン。この店ではそれまで月額5万円程度だったごみ処理費用が有料化後、2万円ほどアップした。生ごみのほかペットボトルなど不燃物の持ち込みも多くなっている。
店主は「指定ごみ袋を買わなければならない上、新ルールのごみの分別はかなり煩雑で若者やお年寄りには理解しにくい。分別なんか面倒だからコンビニに捨ててしまえ、ということなのでしょう」と原因を分析する。
札幌市の新ルールでは家庭から出たごみは「燃やせるごみ」と「燃やせないごみ」に分け、指定ごみ袋に入れて出さなければならない。ゴミ袋の価格は5リットルから40リットルまで4種類あり、1リットル当たりの換算では2円の負担になる。分別区分もこれまでの7種類に「雑がみ」「枝・葉・草」が加わり9種類に増えた。ごみの分別方法は市が発行する「ごみ分けガイド」に詳しく記載されているが、これを見ても分別の仕方はかなり複雑。これを理解するには、高齢者でなくてもかなりの時間を要しそうだ。
資源ごみとして市が無料で収集しているのは「スプレー缶・カセットボンベ」「筒型乾電池」「容器包装プラスチック」「びん・缶・ペットボトル」「枝・葉・草」「雑がみ」の6種類。
例えば、「びん・缶・ペットボトル」を分別する場合、ペットボトルならラベルとプラスチックのふたは外し、「容器包装プラスチック」に分ける。アルミボトルのふたは外して「びん・缶・ペットボトル」へ。それ以外のふたは、有料の「燃やせないごみ」として排出しなければならない。さらに、ビールびんや一升びんなどは、販売店に引き取ってもらうか、集団資源回収に出すといった具合。
「コンビニに捨てれば、金はかからないし面倒な分別もしなくていい。何でもかんでもコンビニに任せておけば捨てる方は楽ですからね」。店主によると、持ち込みの「手口」は、小さなビニール袋に小分けして、複数の店舗のゴミ箱に分散して捨てるケースが多いという。
「捨てるほうも、大量に持ち込むのは気が引けるのではないか。ちょっと多目のごみはスーパーなど大型店舗のごみ箱に捨てているようですね。自衛策として店内にごみ箱を移動する店もあるようだが、むしろ、店の外に袋ごとごみを放置する人が増えるだろう。また、ごみ箱を撤去して客足が遠のくのは困る。サービスの一環としてごみ箱を引っ込める気はない」と諦め顔だ。(文・武智)
以下、後編に続く。
後編

