コンビニ「悲鳴」 札幌市ごみ有料化で家庭ごみ持ち込みが増加 後編

有料化後、排出量の減量効果は明らかだが...

 

コンビニ店舗前に置かれたごみ箱

写真・コンビニ店舗前に置かれたごみ箱。家庭ごみの持ち
込み禁止ステッカーもモラルの低下した市民には効果なし

 

 7月1日から実施された札幌市のごみ有料化後、コンビニに家庭ごみを持ち込むケースが目立ち始めている。

 西区新発寒のセイコーマート店長は、「家庭ごみの持ち込みは以前からあったが、有料化してさらに増えた」と明かす。この店は、有料化前からごみ箱の横に食器洗浄機やタイヤが捨てられるなど、「不法投棄」されるごみの対応に苦慮してきたが、有料化後は「ごみ箱が満杯になるスピードが速くなった。110リットルのごみ箱が満杯になるたびに袋を取り替えているが、その回数が一日3回から4回に増えた」と嘆く。

 同店がこれまでごみ処理業者に支払ってきた費用は、月額平均約3万7000円。「7月分から支払額は確実に増える。学生など若い人の中にはごみが有料化されたことすら知らない人が多いのではないか。有料化が周知徹底されれば、家庭ごみの持ち込みはますます増えるだろう」と警戒する。

 セブンーイレブン・ジャパンの広報担当は「数年前から各地のオーナーから家庭ごみの持ち込みが多いとの相談が寄せられるようになった。2005年8月から持ち込み禁止のステッカーを貼るようにしているのだが...」と話す。

 増加する家庭ごみの持ち込みに頭を抱えるコンビニ業者に対し、有料化後の市内ごみステーションでは、ほぼルール通りごみが出され、排出量も減ってきているという。

 札幌市環境事業部業務課によると、新ごみルール開始後3週間の状況は、「燃やせるごみ」の指定袋使用率は99%、「燃やせないごみ」は96%と好調。「燃やせるごみ」の排出量も前年度比43%減の1万2052トンで、有料化による減量効果が現れている。

 札幌市で1年間に排出されるごみの総量(事業ごみを含む07年度)は約80万トン。処理費用は約200億円(同)に上る。ごみの有料化で市は、家庭ごみ一人一日645グラムだった排出量を来年度中に500グラム以下に、17年度中に400グラム以下に減量する計画。

 しかし、ごみの減量が目標通り達成されたとしても、コンビニなどに持ち込まれるごみが増えるようでは、有料化による不法投棄など新たな懸念も生じかねない。人口190万人の札幌市はごみ有料化を導入した都市として最大規模。ごみ有料化に伴い、家庭ごみの持ち込みが増加するならば、コンビニが負担する処理費用は膨らむ一方だ。

 同課は「家庭ごみの持ち込みは話には聞いているが、コンビニ業者から直接苦情は入っていない。ごみ分けのルールについては、地域説明会のほか、有料化前に全世帯にごみ分けガイドと収集日カレンダー、指定袋のサンプルを配布するなどしてきた。今後も町内会などを通して周知徹底に務めたい」と話している。(文・写真、武智)


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