札幌市内の分譲マンション市況は依然として不振が続いている。マンション不況はすでに4年目。今年の発売、成約状況は、最悪だった昨年を下回るペースで推移している。
平成18年は耐震偽装問題や高さ制限の導入などを要因に、新規発売・成約戸数とも激減。19年は新規物件の高値感から買い控えムードが広がり、成約が落ち込んだ。昨年は急激な景気の悪化が業界を直撃、在庫物件が膨らんだ。
住宅流通研究所(札幌)の調査によると、今年上期(1月~6月)の新規発売戸数は前年同期比29.3%減の926戸。成約戸数は同11.0%減の1224戸。ともに平成で最低の水準となった。
7月の新規発売は、2カ月連続で200戸を下回る180戸。前月からの繰り越し1357戸を加え、総出回り戸数は計1537戸。新規販売数が少なく、これまでに発売された物件がだぶついている。
一方、成約数は7月としては平成最少の171戸。成約率はわずか11.1%。このうち新規は67戸にとどまり、残りは継続物件だった。1月~7月までの成約は同14.5%減の1395戸。このままの状況で推移すれば、年間成約戸数が2000戸に満たない可能性もある。
7月末の在庫物件は前月から9戸増の1366戸。このうち19年物件が130戸、20年物件が573戸。各社は大幅値引きによって成約を目論んでいるが、在庫は4カ月連続で1300戸台にとどまっている。
業界関係者は「現在、札幌市内で発売されている新規マンションの平均分譲価格は約3000万円。しかし、この価格帯では買い手がなかなか見つからない。中には完成から丸2年を過ぎても売れ残っている物件があり、新規の低迷と在庫物件の売れ残りが大きな負担となっている」と明かす。(文・糸田)


