北海道1区 「政権交代」VS「世代交代」 民主ベテラン・横路が10選へ

運動量で上回る自民・長谷川が後塵。

 

長谷川、横路の両氏

写真・長谷川岳(左)と横路孝弘

 

 長谷川岳 38 自新 元IT会社役員
○横路孝弘 68 民前 元衆院副議長
 松井秀明 40 共新 元中学校教諭
 高元和枝 59 諸新(幸福実現党) 会社員

 1区(札幌市厚別区・石狩管内)は、「政権交代」の追い風に乗る民主・横路孝弘と、「世代交代」を訴える自民新人・長谷川岳の一騎打ちの構図。

 圧倒的な知名度と厚い支持基盤を誇る横路が優位な戦い。それでも、選対事務局長の熊澤裕幸は「4年間、副議長を務めた横路は、党幹部のようにメディアに露出してこなかった。中には『横路さんは4年間何をやっていたのか』という声もあり、マイナスからのスタートだった」と気を引き締めている。

 長谷川が横路に挑戦するのは、1996年以来2度目。YOSAKOIソーラン祭り創設者の知名度を活かして無所属で出馬したが、横路に大きく水をあけられた。

 自民のアゲンストを実感する長谷川は、今回、党派色を薄め、1区の「世代交代」を前面に打ち出してきた。

 昨年から続けてきた長谷川の個別訪問は、10万件に迫るほど。党公認争いで敗れた前衆院議員・杉村太蔵の出馬断念で保守分裂選挙も回避した。昨年10月に発足させた市民後援会の設立総会では1100人が集い、自民党支持層以外からの票の掘り起こしも図っている。

 さらに都議選前には、公明党候補者を連れて知己の企業を回り、比例代表道ブロックの公明党新人・稲津久とのツーショットのポスターも作製した。選挙区内で3万を超える票を有するとされる公明からの推薦を得て、同党支持者の支援を固めている。7月1日には、民主党道議と市議が多い西区に分室を設けた。

 長谷川選対幹部は、「長谷川が訴える『世代交代』は、『政権交代』に飲み込まれている面もある。だが、公示後は堂々と『自民党』と言っており、(有権者の)反応はすごくいい。前回が14万票(横路が獲得)、今回は15万以上取らないと勝てない。推薦をいただいている各団体の関係者にどれだけ入れてもらえるか、自民党道議、市議の後援会票を固めることがカギ」と語る。

 自民党市議は「横路のネームバリューは、父の節雄時代から(長谷川にとっては)ガリバーのようなものだ。しかし、1年8カ月歩いた長谷川の運動量と行動力はすさまじい。その運動量が広く浸透しており、無党派層が長谷川に来てくれるのでないかと考えている」と期待を寄せる。

 一方、横路は、民主はもとより、選挙協力を結ぶ新党大地のほか、社民支持層からも支持を得ており、これまではあまり足を運んでいなかった夏祭りなどにも顔を出している。

 お盆期間こそ道外で応援演説をしたが、公示後は選挙区に張り付いている。「みなさんに顔を見てもらう機会が格段に増えた。当初から政権選択選挙と捉え、横路の話を聞いてもらって政策を理解してもらうことが(当選の)一番の近道と考えている。支援は分け隔てなく各世代に広がっている。選対としては、民主党優位の報道によって、『勝負が決まっているなら投票に行かなくていい』などと思われたり、何らかの揺り戻しが起きなければ良いと考えている」

 選挙終盤、懸命に追い上げを図る長谷川だが、先行する横路を捉えるまでには至っていない。

 共産新人の松井秀明は、共産支持層を固めて比例での議席獲得を目指す。幸福実現党の新人・高元和枝は、消費税全廃などを訴えている。(文中敬称略 年齢は投票日時点 文、東・久保)

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