新型インフルエンザの罹患者が急速に拡大、医療機関には患者が長蛇の列をなしている。
11日に札幌市内の当番病院で子ども受診させた母親は「受け付けのために病院の外で40分並び、診察までに4時間待った」と嘆息する。
厚生労働省が9日に発表した2009年第40週(9月28日~10月4日)の新型インフルエンザ患者数(定点医療機関からの報告数)は、前週の1.5倍となる3万0765人(定点当たり患者数6.40人)。同省は全国のインフルエンザ患者を約33万人と推計した。
道内では第38週(9月14日~20日)に、札幌圏を中心に新型インフルエンザの感染が拡大。定点当たりの患者数は全国平均4.95人を大きく上回る8.21人となった。続く第39週(9月21日~27日)は大型連休があったため、報告数は6.18人に減少したが、第40週は前週の2.7倍となる16.99人に急増し、全国最多となった。定点当たりの患者数は、あくまでも特定の医療機関から寄せられた報告を集計したもので、実際の患者数はさらに多い。
まだ第41週(10月5日~11日)までの集計はまとまっていないが、道内の幼稚園や保育所、小中高校などでは、集団感染による臨時休業(学級閉鎖・学年閉鎖・休校)が相次いでおり、インフルエンザの患者がさらに増加していることは間違いない。
道教委によると、9月28日時点でインフルエンザによる臨時休業の措置を講じた道内公立学校は90校だったが、1週間後の10月5日には265校に急増、13日には368校に達した。
札幌市では、14日現在、市内全学校(幼稚園・保育所・小中高校・専修学校)の約7割に当たる237校が臨時休業(学級閉鎖117、学年閉鎖90、休校30)となっている。
札幌市教委教育推進課は「学級閉鎖などの措置は通常5日間。期間中は児童の状態を把握するため、家庭で毎日の体温を記録し提出してもらうよう学校に指示している。ほとんどは5日間で落ち着くが、感染した児童の病状が良くならない場合は2、3日延長するケースもある」と話す。罹患者は10歳台とその前後が多くを占める。
インフルエンザの感染拡大を受け、札幌市医師会は今月から小児科の休日当番医療機関を3カ所から5カ所に増やし、中央区の夜間急病センターに医師を増員するなど診療体制を拡大した。
ところが、連休で医療機関が休診となった11、12日には、小児科の休日当番医療機関にインフルエンザ患者が殺到。病院の外まで行列ができるなど混乱した。夜間急病センターでも、小児科と内科を合わせて一晩で400~500人が受診し、大混雑となった。
札幌市保健所は「市内のインフルエンザ患者数は徐々に増えている。保健所でまとめている第40週の定点医療機関当たりの患者数は約28人だが、第41週は警報となる30人を確実に超えるだろう。さらに今週は患者数が爆発的に増えている。現在、休日に受診できる小児科や内科をさらに増やす方向で市医師会と調整している」と説明する。(文・糸田)


