自陣選対幹部の公選法違反事件で、連座制が適用された場合、民主党の小林千代美は失職する。その場合に実施される道5区の補選には、昨年の総選挙で小林に敗れた町村信孝の出馬が確実視されている。
町村の後援会関係者が内情を明かす。
「町村は前回の自民党総裁選で出馬に意欲を見せていたが、結局、出馬しなかった。その理由は、町村が銅バッチだったこと。小選挙区で当選した議員は金バッジ、比例単独当選は格下の銀バッチと呼ばれる。さらに小選挙区で敗れ、比例で復活した議員は銅バッジと揶揄されている。総裁選を前にして、候補者は小選挙区での当選者と声高に主張する議員もいたため、町村は総裁選出馬を見送らざるを得ない格好になった。後援者の中には、町村が補選に出なければ、『死に体になる』『次は引退と勘ぐられる』などといった懐疑的な見方があり、当の町村も、公言こそしていないが、汚名返上の補選立起を目指している。町村が色気を見せる総裁選に出るための必須条件は小選挙区での勝利。補選で敗れた場合は、バッジを失って政治生命に直結するが、事情が事情だけに出ないわけにはいかない」
町村事務所の佐藤健治参与は「裁判で禁固刑以上の判決が出ても、控訴すれば長引くので補選の時期は相手次第だが、補選になれば町村が出ざるを得ないでしょう。前回は厳しい結果となったが、北海道5区で勝てる候補は町村しかいません。支援者からも小選挙区で勝って欲しいとの声が強い」と話す。
前回、総裁選を見送った町村にとって、補選に立起して「金バッジ」の"有資格者"となることは積年の思いを成就させる上で欠かせない。町村が補選の出馬を諦め、自民党が別の候補者を擁立した場合、次回の衆院選で5区から立起できる保証もない。小林に3万票の差で敗れた町村だけに、補選の出馬は大きなリスクを伴うが、補選不出馬となった場合の"痛手"も大きい。
5区の大票田である札幌市厚別区や江別市の票で小林に大きく水を空けられた町村。補選で有権者が下した"審判"を覆すことはできるのかーー後援者は固唾を呑んで見守っている。(文中敬称略 文・東、糸田 写真・久保)


