セブン&アイ・ホールディングス(本社・東京)は29日、傘下のミレニアムリテイリングが運営する西武百貨店札幌店を9月30日に閉店すると発表した。
ミレニアムリテイリングは同日、札幌市内で会見を開き、同社の平田豊副社長が次のように説明した。
「急激なマーケット変化と不況による個人消費の低迷で売り上げが落ち込み、2004年から赤字が続いていた。営業を継続すれば、さらなる赤字拡大が見込まれることなどから営業を終了する決断に至った。地域のみなさまの期待に添えぬまま営業を終了することは誠に申し訳なく思っている。閉店後については現時点で全く白紙だが、駅前の空洞化を防ぐため、売却も含めて、できるだけ早く決めたい。契約社員160人は10月末までの契約とし、できるだけ丁寧に就職の斡旋をしたい」と説明した。
西武札幌店の前身は1906年開店の老舗百貨店「五番舘」。82年に西武百貨店と業務提携し、ファッションを中心とした店舗づくりを展開してきた。だが、03年に大丸とステラプレイスを中心とする「JRタワー」が札幌駅に進出すると、丸井今井、三越などが並ぶ大通地区と同様、客足が遠のいた。
売り上げが低迷する中、06年からファッションゾーンを中心に十数億円の追加投資を行うなどの対策を講じたものの、減収傾向に歯止めはかからず、昨年の売り上げは、10年前の約半分以下となる124億7,000万円まで落ち込んだ。
セブン&アイは2月から売り上げが低迷する札幌店と旭川店の存廃を検討してきた。旭川店も札幌店と同じく10年間で売り上げが半減したため閉店するとみられたが、丸井今井が7月に旭川店の閉店することを決め、存続することを決めた。
平田副社長は「(旭川店の存続は)丸井今井撤退の影響もないとは言えないが、直接的な要因ではない。札幌店よりも検討の余地はあるものの、経営的には非常に厳しい状態にある。時代にあった業態や品揃え、テナントの入れ替えなどできるだけ早く中身を変えたい」と話した。(文、写真・糸田)
写真・会見で札幌店閉店の経緯を語る
平田豊ミレニアムリテイリング副社長


