5月の道内企業倒産 17カ月ぶりに50件割れ

「ナルミ」と関連企業の倒産で、負債総額は今年2番目。

 

 東京商工リサーチ北海道支社は、2日、今年5月の「北海道地区企業倒産状況」(負債総額1,000万円以上、内整理含む)を発表した。

 倒産件数は前月比11件減の45件。負債総額は道南地区の大手建設資材卸売「ナルミ」と関連企業「丸善産業」の破綻もあって、同86億7,900万円増の232億5,800万円となった。

 負債が10億円以上の大型倒産は、建設資材卸売「ナルミ」(檜山管内乙部町、負債約80億円、破産)、農機具製造販売「サークル鉄工」(札幌市、同37億8,100万円、民事再生)、ゴルフ場経営「樺戸開発産業」(札幌市、同20億円、特別清算)、水産物加工販売「釧路海鮮工房」(釧路市、同17億8,800万円、内整理)、骨材採取・販売「丸善産業」(乙部町、同10億円、取引停止)の5件。

 倒産企業56社の業種別件数は、建設業が最多の18件。以下、サービス・他9件、製造業6件、卸売業4件、運輸業3件、小売業2件、一次産業、金融・保険業、情報通信業各1件。

 原因別の内訳は、販売不振25件、他社倒産の余波8件、放漫経営7件、既往のシワ寄せ3件、過小資本、偶発的原因各1件の順だった。

 同支社は、今後の道内経済を次のように観測している。

 「全国の企業倒産は、4月まで11カ月連続で前年同月を上回るなど、増勢が続いているものの、道内の倒産件数は5カ月間で前年比約14%減と落ち着いている。『緊急保証制度』の効果は、中小・零細規模の企業倒産の抑制につながっており、とりわけ中小規模の建設業の多い地域の効き目が大きい。また、輸出減の影響などで倒産増加が目立つ製造業の集積が少ないのも要因のひとつとみられる」

 「この5月の北海道の企業倒産は45件と、前月及び前年同月と比べて10件を超える減少となった。単月で50件を下回るのは2007年12月以来17カ月ぶりで、中小・零細企業の資金繰りに経済対策の効果が表れているといえる。当面は沈静化した状態が続くものとみられるが、こうしたカンフルの効き目が持続するうちに業績不振に陥った企業の体質改善が進まなければ、再び企業倒産は増加に転じると推察される」

 倒産に伴う5月の従業員被害者数は534人。(文・東)

 

東京商工リサーチ
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