総書記・金正日の後継者問題に加え、先月の核実験、東倉里でのミサイル発射計画など、暴走を続ける北朝鮮。
北朝鮮や軍事問題に精通するジャーナリスト・惠谷治氏に北朝鮮問題を聞いた。
--北朝鮮は5月25日、2006年10月以来、2度目となる核実験を行った。同日、朝鮮中央通信は「成功」と報じている。
惠谷 日、米、韓が観測した核実験で起きた地震のマグニチュードは4.5。3年前の時より0.4マグニチュード大きく、今回はエネルギーが(マグニチュードは0.2の差でエネルギーの大きさは2倍になる)4倍だった。
前回の核実験の直前、北朝鮮は中国に爆発規模が4キロ・トン(TNT火薬換算)と事前通報している。今回、中国は事前通報を受けたとしているが、数値は報告されていない。
ロシアは今回の核実験直後に規模が最大20キロ・トンだったとしているが、地震の規模などから威力は2キロ・トンと推測される。核実験は臨界に達する前の未熟爆発であり、失敗だった。
--北朝鮮は北西部の東倉里にある基地から近いうちにミサイルを発射すると見られている。
惠谷 私も継続してミサイル基地の発射台の衛星写真を見ているが、変化のあるほどの動きはない。4月5日のミサイル発射は日本を意識したものだ。ミサイルの発射は実射実験が目的でいつでも撃てるということを誇示している。今後、日本を射程にしたノドンの発射はあり得るが、日本本土を狙うのではなく、日本海に落とす可能性しかない。
--金正日は、3男の金正雲(26)を後継者に決めたなどとする報道が飛び交っている。
惠谷 私も後継者は正雲だと思っている。マカオや北京を行き来している長男の正男(38)が、いまから国に帰ることはない。正男本人は後継者に成りたがっておらず無理なので、正雲ということになる。次男の正哲(28)は女性ホルモン過多で肉体的にも精神的にも弱い。心の病もあったようだ。
金正日一家が食事をする時の席順は、金正日の右に(正哲と正雲の母である)高英姫(2004年没)が座り、その右隣に金正雲(金正男の母親は成★琳)。金正日の左側は娘の金日純で、その左隣が金正哲という席順。儒教社会では右隣が上席で、金正日は兄の金正哲よりも弟の金正雲を高く評価している。
しかし、金正雲が後継者になったという正式決定、あるいは秘密決定はなされていない。
私は金日成の生誕100年となる12年に、金正雲を後継者とする秘密決定がされると考えている。金正日が「唯一後継者」に秘密決定されたのは30歳の時だった。正雲はいまの時点では若すぎるが、秘密決定は金正日の体調から早まる可能性もある。
★はくさかんむりに惠(文中一部敬称略)
写真・惠谷治氏
独裁者の秘密を徹底検証 ドキュメンタリー金正日
http://www.bnn-s.com/news/indexEya.html


