整備新幹線未着工区間の建設を協議する政府・与党ワーキンググループは、昨年12月、北海道新幹線(札幌ー長万部間)について、今年度末までに認可するための結論を得るとした。
現在、建設中の「新青森ー新函館間」(2015年完成予定)に加え、今後、検討される「新函館ー長万部間」が着工すれば、北海道新幹線の札幌延伸が実現する。
札幌市は、市民に新幹線の経済効果を具体的に示し誘致機運を高める目的で、新幹線が札幌まで延伸した場合の経済波及効果を試算、17日の市議会北海道新幹線・丘珠空港調査特別委員会で公表した。
試算は20年にフル規格で札幌ー東京間が開業、新幹線の最高時速を360キロ、所要時間を3時間57分、国内総生産(GDP)成長率は年0~1.4%で推移することを前提とした。新幹線の開業によって、札幌市の交流人口は年間200~230万人の純増とし、年間550~650億円の経済波及効果が生まれるとした。
札幌延伸による経済波及効果は、宿泊・飲食などのサービス業が全体の50%以上を占め、運輸・通信・金融・保険・不動産業などにも及ぶと見込む。また、雇用効果は上記の業種に加え、小売・卸売業などにも表れ、約4,000~4,700人の雇用が創出できると推測している。
井上力札幌市新幹線推進室長は「試算はフル規格での整備が前提。スーパー特急方式では移動時間が伸びるため、同様の経済効果は得られない。今後は市が負担する新幹線建設費の基準などを協議しながら、札幌延伸の実現に向けて国への要望活動に力を入れていきたい」と説明する。(文・糸田)


