携帯電話による悪口メールやインターネットの「学校裏サイト」への誹謗中傷の書き込み、さらには「プロフ」などの自己紹介サイトで本人になりすまして写真を公開するなど、「ネットいじめ」は年々悪質になっている。
北海道教育委員会によると、2007年度に道内公立高校で確認された「いじめ」は404件。このうち「学校裏サイト」や「プロフ」、携帯電話のメールなどで誹謗中傷や嫌がらせをする「ネットいじめ」の割合は21.8%(前年度比6.4%増)にのぼった。
道教委は増加する「ネットいじめ」対策として、7月から道立高校と特別支援学校を対象に「学校裏サイト」や「プロフ」の監視業務を専門業者に委託する。
委託先はウェブ監視業務などを専門に行う「ピットクルー」(東京)。同社はいじめや誹謗中傷、個人情報流出、違法行為などにつながる書き込みがあるサイトを検索し、通年で監視する。月ごとに不適切な書き込み内容を道教委に報告。道教委は学校に連絡し事実関係を確認して削除を依頼する。自殺予告や犯行予告など緊急性の高い書き込みがあった場合はその都度、道教委に通知する。また、年度末までに有害サイト監視のためのマニュアル作成も依頼した。マニュアルは来年度、各学校や市町村教委に配布する。
道教委は昨年度、道立高校の「学校裏サイト」や「プロフ」などを検索し、悪質な書き込みを探すサイバーパトロールを実施。昨年4月~今年1月末までに「喫煙・飲酒」「悪口・中傷」「わいせつ」など不適切な書き込みを192件を見つけた。
道教委学校安全健康課は「昨年度のサイバーパトロールで、実際にいじめを確認し指導につながったケースもあった。しかし、ネット上には子どもたちにしかわからない独自の表現などもあり、正確な検索と継続した監視は難しいと判断し、検索方法のノウハウや知識を持つ専門業者に委託した」と説明する。
委託費は約2500万円。業務は国の緊急雇用対策を活用して実施され、同社は専門スタッフとして8人を雇用した。同社は「学校の非公式サイトや悪質な書き込みのあるサイトは単純に学校名などで検索してもあまり出てこない。検索キーワードのヒントとなる言葉を探るため、各学校にアンケート調査を行った」と話す。
昨年の文部科学省の調査では約3万8000の「学校裏サイト」が確認され、今年に入って全国の教育委員会で監視を専門企業に委託する動きが出始めている。札幌市教委でも5月から、すべての市立学校を対象に「学校裏サイト」などの監視業務を同社に委託している。(文・糸田)

