今月1日に全面公開されたにもかかわらず、札幌市議会政務調査費の領収書は受領者氏名などが黒塗りされ、事実上一部が非公開となっていることに市民団体が疑問を呈した。
政務調査費は、自治体が議員の研修、視察、図書購入など調査研究に必要な経費を議員や会派に支給する公金。札幌市の場合、市議1人当たり年間480万円を各会派に支給している。
政務調査費の領収書はこれまで5万円以上に限って公開されていたが、今月からすべての支出に対する領収書の添付が義務付けられ、「全面公開」となった。
領収書と同時に公開された収支報告書によると、昨年度、全8会派に支給された総額は約3億2500万円。このうち使われたのは3億円で執行率は92.8%だった。(別表参照)
全面公開より、領収書の枚数は前年度(約600枚)の約15倍となる約9000枚に膨れ上がったが、このうちの約1300枚には受領者の氏名や住所などが黒塗りされ、政務調査費を誰に支払ったのか、わからなかった。
市議会事務局は「黒塗りは事務局の判断。領収書の受領者が個人の場合、個人情報保護のため氏名と住所は黒塗りにした。こうした処理は以前から行っており、全面公開となって数が増えた」と説明する。
北海道市民オンブズマン連絡会議の橋本勝三郎代表監事は「せっかく全面公開となっても、黒塗りがあれば部分公開と言わざるを得ない。議員は公人であり、その公費に関する支出は個人名でも原則公開するべき。政務調査費は使途が不透明なことから長年、『第二の報酬』と指摘されてきた。市民感覚では不適切な支出があるから黒塗りにしているという疑念が生まれるだろう」と指摘する。
連絡会議は26日、市議会事務局に対して公開質問状を提出。領収書の黒塗り部分の根拠と政務調査費の公開場所の拡充を求め、その回答期限を7月3日とした。(文、写真・糸田)
表・札幌市議会各会派の政務調査費収支


