上半期全国企業倒産 6年ぶりに8000件を突破

東京商工リサーチは、「倒産は緩やかな増勢局面に向かう」と観測。

 

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写真・6月11日、札幌地裁に民事再生法を申し立てた「宮川建設」

 

 東京商工リサーチは8日、2009年上半期(1~6月)の「全国企業倒産状況」(負債額1000万円以上)を発表した。

 倒産件数は前年同期比8.2%増の8169件。4年連続で前年同期を上回り、03年以来6年ぶりに8000件を超えた。

 負債総額は同47.3%増の4兆6853億3600万円。上半期としては5年ぶりの4兆円突破。負債が100億円を超える大型倒産は、同42件増の70件。負債10億円以上の倒産は538件で、北海道は東京(159件)、大阪(65件)に次ぐ33件だった。上場企業の倒産も、「中道機械」(札幌)など同12件増の18件発生した。

 産業別の倒産件数は、製造業(同30.5%増)、不動産業(同25.3%増)、情報通信業(同10.1%増)、卸売業(同9.5%増)、サービス業他(同9.5%増)、運輸業(同8.8%増)の6産業が前年同期を上回った。

 倒産原因は販売不振が最多の5483件。以下、既往のシワ寄せ827件、他社倒産の余波582件、過小資本569件、放漫経営470件、その他(偶発的原因)73件、設備投資過大71件、信用性低下51件、売掛金等回収難35件、在庫状態悪化8件の順。販売不振、既往のシワ寄せ、売掛金等回収難を原因とした「不況型倒産」の構成比は77.6%。

 倒産形態は、破産が全体の62.7%を占め、上半期としては過去最多の5804件となった。

 6月単月の倒産件数は、前年同月比7.4%増の1422件。「緊急保証制度」の効果から前年同月比で減少が続いていた建設業の倒産は今年最多の389件にのぼった。

 同社は今後の動静を次のように観測している。

 「政府が事実上の"景気底打ち"を宣言したが、資金調達が難しい中小企業は景気転換期から正念場を迎える。大企業は銀行借入のほか、社債やコマーシャルペーパーなど市場からの資金調達が改善し、上場企業倒産は1~3月14件、4~6月4件と落ち着いてきた。だが、中小企業向け貸出姿勢に大きな変化はうかがえない。金融機関の債務者区分引き下げは金利アップにつながり、収益負担になるが、業績改善が遅れている中小企業は、資金と収益の両面でも厳しい局面に置かれつつある」

 「中小企業は夏以降の厳しい材料が出始めてきた。産業別でも建設業、不動産業のほか、製造業や卸小売業、サービス業など個人消費に左右される業界の動向には注意が必要で、倒産は緩やかな増勢局面に向かう可能性が強まっている」

 企業の倒産に伴う従業員被害者は、6年ぶりに8万人を超え8万6694人に及んだ。(文・東)


東京商工リサーチ
http://www.tsr-net.co.jp/

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