札幌市は13日から、市電(路面電車)の延伸や経営方針などに関する基本計画づくりに着手する。
札幌の路面電車は1918年(大正7年)に発足。27年に民間から札幌市に移管され、市電事業がスタートした。市電は、長らく多くの市民の足として利用されてきたが、バス路線の拡張や地下鉄の開通、マイカーの普及などに伴い、路線の縮小を余儀なくされた。現在は西4丁目ーすすきの間(8.4キロ)で折り返し運行している。
こうした経緯から市電の乗客は年々減少、02年には存廃議論が浮上した。上田市長は05年に存続を決断したが、市電の1日あたりの乗客数は、06年度2万1279人、07年度2万803人、08年度2万683人と減少傾向が続いている。さらに存続には老朽化した車両や施設の更新などに約100億円が必要となる。
現在、運行している路面電車は計30両。市交通局経営企画課は「30両のうち18両の老朽化が著しい。12両は車体や台車の改修、6両は新車両に更新が必要となる。改修は1両あたり約5000万円、更新は約2億5000万円を見込んでいる」と説明する。
市電のあり方については2006年9月、有識者による「さっぽろを元気にする路面電車検討会議」が市に「集客機能と回遊性を高めるため、札幌駅周辺、大通、ススキノの3地区を結ぶ必要がある」と延伸を提言した。上田文雄市長も公約で「集客交流拠点を路面電車で結び、都心部全体の魅力を高めて、商業や観光の活性化を図る」としており、市は事業化の判断に必要となる基本計画を今年度中に策定する方針だ。(文、写真・糸田)


