赤字ローカル線の廃止。モータリゼーションの進展と少子高齢化は、過疎地の公共交通機関に深刻な影響を及ぼしている。地域の実情に即した新たな交通機関の開発に技術革新は不可欠。
JR北海道が世界に先駆けて開発したDMV(デュアル・モード・ビークル)は、2007年に釧網線「浜小清水ー藻琴間」で行った試験的営業運行以降、全国の自治体が視察に訪れる"夢の乗物"だ。
既存のバスを活用、線路を鉄輪、道路をタイヤで走行するDMVは、地域交通のイノベーションとさえいえる。4月に中西出版から刊行された「走れ!ダーウィン JR北海道と柿沼博彦物語」は、開発の陣頭指揮をした同社の柿沼副社長と"チーム柿沼"の熱意と奮闘の軌跡を淡々と描いている。
著者は朝日新聞社記者の綱島洋一氏。綱島氏は中西出版を通じて「DMVを何とか走らせたい。(本著は)それを実現させるためのツールの一つ。北海道の人たちにもっとDMVを知ってもらいたい。DMVが北海道の人たちの足として役に立てばと思っている。この本を通じてDMVの応援団になり、実現へつながればと思っている」とコメント。
「走れ!ダーウィン」は、四六判228ページ、1260円。全国有名書店で発売中。 (文・久保)


