365アンケート「凶悪犯罪の時効撤廃、あなたの是非は?」集計結果

「不要」は約1割の少数に。

 

旧札幌控訴院

日本の時効制度は1890年制定の旧刑事訴訟法に初めて盛り込まれた。
写真は1926年に完成した「札幌控訴院」(現・札幌資料館)刑事法廷

 

 「BNNプラス北海道365」は、毎週新たなテーマを設け、読者のみなさんが参加す「365アンケート」を実施しています。

 「365アンケート」は、7月20日から26日までの1週間、「凶悪犯罪の時効撤廃、あなたの是非は?」のテーマで実施しました。

 今年1月から「凶悪・重大犯罪の公訴時効の在り方に関する省内勉強会」を開いてきた法務省は、17日、殺人などの凶悪・重大犯罪について、公訴時効の廃止が相当とする検討結果を発表しました。

 法務省は、犯罪被害者の遺族を中心に公訴時効の撤廃を求める声が年々強まっていることを受けて勉強会を発足、警察庁、日本弁護士連合会のほか、「全国犯罪被害者の会」「地下鉄サリン事件被害者の会」などから意見を聴きました。

 公訴時効は、犯罪発生後に一定期間が経過すると起訴できず、刑罰を科せなくする制度です。2005年の刑事訴訟法改正により、殺人など「死刑に当たる罪」の公訴時効期間はそれまでの15年から25年に延長されました。

 法務省は今後、法相の諮問機関「法制審議会」に刑訴法の改正案を諮問する見通しです。

 アンケートの期間中、123人の方に参加していただきました。投票結果は以下のとおりです。

 (1)凶悪犯罪の時効撤廃は必要ですか。

 ・必要 106票

 ・不要 13票

 ・判断できない 4票

 
 (2)「必要」と答えた方にお聞きします。その理由は?

 ・凶悪犯罪の刑事責任に期限は必要ない 52票

 ・捜査技術向上で時間経過後も証拠を得られる 9票

 ・遺族の悲しみは生涯消えない 11票

 ・その他(自由記述) 34票

 <「必要」と答えた方の主な自由記述>

 「そもそも時効制度自体が、『加害者の逃げ得』でしかない」

 「殺人犯が時効が過ぎだからといってぬくぬくと暮らしていられる社会はおかしいと思う」

 「なぜいままで放置していたのかが分からないくらいだ」

 「時効廃止はやるべきである。殺人行為をやらかした者に逃げ道は無い」

 「犯罪を犯す人間は時効を計算して事件を犯すわけではないが『時効はない』ことが意識されれば抑止効果はある」

 「そもそも犯罪に時効があるのがおかしい。凶悪犯罪に拘らずどんな犯罪も時効は無くすべきと思う。逃げ得は決して許さない」

 「時効廃止大賛成です。犯罪者は人の命の尊さを自覚するべき」

 「時効まで逃げ切るという概念が無くなることで自首が増えるのではないか。自首が増えて、それが報道されれば犯罪抑止に繋がると考える」

 「重大犯罪の基準をどこに置くかは難しいが、犯罪抑制の効果は出ると思う。時効成立後の被害者家族の思いを鑑みても、有効な手段だと思う」

 「当然のことである。もし総選挙でこれに加えて、少年法の厳罰化を掲げる候補がいれば、私は一票を投じるであろう」

 「時効がある自体がおかしいとずっと思ってました。逃げきれば罪が無くなるって教えているんでしょ。教育的にも道徳的にもおかしい」

 「凶悪犯に逃げ得を許してはいけません!たとえ捕まえる事が出来なくても、犯人が『逮捕に来るかもしれない』と思わせる事による心理的圧迫を死ぬまで与え続けられればそれだけでも意義があると思います」

 「時効成立後、再犯を犯す可能性が高い」

 「時効は廃止し、死刑は廃止しない方がよい」

 「時効後、犯人がわかっても処罰できないのでは正義に反する」


 (3)「不要」と答えた方にお聞きします。その理由は?

 ・時効は延長されたばかり、変える必要はない 4票

 ・何十年も経過してからの裁判は困難 4票

 ・広く国民の間で議論して決める 0票

 ・回答なし 2票

 ・その他(自由記述) 3票

 <「不要」と答えた方の自由記述>

 「現在でも捜査手法や起訴手法に疑問のある検察に対して時間的無制限の裁量を許す必要はないと思うため」

 「ある程度の期間が過ぎた事件に費用を費やすのは無駄では?」

 「時効を廃止するといいことは、100年前、1000年前の犯罪でも調査するということですか?」


 (4)そのほか、公訴時効に関する自由な意見をお書きください。

 計44の意見が寄せられました。その一部を記載します。

 「社会正義を守る上に絶対に必要であり健全で公正な社会を作る上で欠くことは出来ない。日本は驚くべき制度を維持してきたのだ」

 「凶悪であるかとか遺族の悲しみがといった感情も大切ではあるけれど、そもそも確証ある証拠保持が困難であることが時効が存在する理由であったのだから証拠性に劣化がないのであれば時効を存在させる必要は無い」

 「穿った見方をすれば、被害者感情を利用した検察・警察組織の雇用対策にすら思えてしまう。凶悪犯罪者を処罰することは決して被害者の感情的救済を目的とするものではないと思う。被害者の救済は別の問題として対策されるべきだと考える。公訴時効を廃止して、無制限の裁量を与えた場合、既に死亡している人や余命幾ばくもない人に罪をなすり付けて事件終了。凶悪犯罪の解決率アップと見せることすら可能なのではないだろうか。いや、昨今低下していると言われる凶悪犯罪の解決率をごまかすために導入をしようとしてるのではないかという疑問すら禁じ得ない」

 「時効廃止と同時に、短期でつかまらずに逃げていた場合、捜査経費を犯罪者が水増し請求されるというしくみが必要」

 「犯罪抑止効果よりも、犯罪者が何年たっても大手を振って生きていられなくなる効果のほうが大きい。法改正の時には、時効廃止だけでなく逃げ回った期間は捜査機関に税金を使わせているのだから、その分も罪に加算するようにしていただきたい。ついでに、経済犯(実質的には政治家と金)の時効も短すぎるので廃止していただきたい」

 「寧ろ、一罰百戒に徹して、時効のみならず、犯人・一族郎党を厳罰に処すという江戸期の刑法を復活させるべき。近代刑法という、罪を憎んで人をにくまずという誤った概念は破綻している。人として躾・教育がされていない者は、一朝一夕に改善させることは出来ない。犯罪者に、常識や合理的な判断を期待するのは愚かである」

 「故意の殺人は死刑にするということとセットでなければ犯罪抑止効果は薄いと思うが、時効撤廃は意義があることと思う。法はもっと被害者側に立つべき」

 「当たり前の話。日弁連の言うことはまともではない」

 「DNA鑑定などのように日進月歩の技術で犯人を見つけ出す際に有効だと思う。冤罪などで結局真犯人が時効を迎えていて逮捕・起訴できないなんていう状況は目も当てられない

 「法務省が法制審議会に刑事訴訟法の改正を最終報告すると発表したまでは良いと思う。今まで改正されていなかったのが不自然とさえ言える。重大犯の時効廃止はあたりまえのことです。重罪犯を犯す輩はみさかえなく犯罪を犯す輩で、どんな規則をつくっても、犯罪防止、抑止効果にはつながらないと思うが、被害者側からすれば時効はありえないので、当然改正すべきである」

 「今の時効期間内逮捕できないのに、無期限に延ばしても犯人逮捕は難しいとは思いますが、期限を切ってしまうのも被害者家族としてはむなしいと思います」

 「元々重大犯罪を犯した人間にも『時効や恩赦』の決まり事が有る事自体とても不自然で不愉快極まりない不可解な法制度だと思う。時効を廃止するとともに、警察、検察は冤罪などという不合理な犯罪を犯さないように既に刑期が確定した事案についても過去に遡って精査する必要性を感じる。日本では無期懲役になっても社会復帰のチャンスが残されており『無期』とは名ばかりで死刑とのギャップは大き過ぎる。無期懲役には恩赦を廃止してもらいたいし、無期などという曖昧な表現でなく米国のように懲役250年等のような累積加算制度があることが望ましい」

 「凶悪犯罪について時効制度を廃止することは被害者乃至その家族の立場からも賛成だし、民法上の取得時効・消滅時効の権利概念の趣旨とは異なり、時間の経過で罪が(服役などによる罪を償わずして)消滅することには反対です」

 「特に殺人事件に適用しようとしている時効廃止について、元々アメリカで見られるように、捜査を継続することが相当早く決定して、捜査継続で色々良い面が出ている。日本においては、捜査が年月とともに情報が減少し、記憶が薄れていくことや警察の人間が少ないことと犯人が逃げていることでそれなりの罰を受けているとの温情があって、時効を決めていたことは被害者のことをあまり考えていない結果である。殺人を基本として時効廃止は遅すぎた意見であり、法務省の古い体質が起こした失態であると思う」

 「時効の撤廃は殺人事件だけに当てはめるのでは無く、傷害致死、強姦致死等人を死亡させた事件は、結果的に殺人だから全てを『死刑』にする等刑を全般的に上げる必要がある。弁護人が殺意を言わないように教えるため、『殺す気は無かった』と供述すると殺人事件も傷害致死になってしまう。捜査機関はもっと『未必の故意』による殺人事件として捜査することを考えるべきではないのか。犯行は悪質で反省をしていないと決めつけながら、検察官の求刑も低いし裁判官は更に7~8掛け以下の判決を出すことが多く犯罪の抑止になっていない。求刑は最高刑を求め裁判官も求刑に近い判決を出すべきである。これが犯罪の抑止力であろう。捜査の長期化により参考人の証言や証拠品の散逸等で冤罪が生まれるという意見もあろうが、これは警察・検察官の捜査技術の問題であろう。科学捜査の発達により今後は冤罪事件は無くなると信じる。また、裁判官の知識不足によると思われる。例えば関東方面での少年による『輪姦事件』での裁判で『降雨』による問題で現場検証もせずにその部分だけ降雨は無かったとしてバカな判決をした裁判官最高裁も高裁判決をそのまま信用し審議されていないことがあったが、3審制の審議が十分活かされていないとしか言いようがない。司法当局全てがシッカリすれば冤罪事件は起きないのである」

 「サギなどと違い、衝撃的で、発作的な犯罪だと思うので、時効をなくしても犯罪数は減少しないと思います。しかし、被害者家族にとっては、とてもよいことだと思います。また、犯罪を犯してからの犯人が抱くであろう精神的な負担のことを考えると有効なのかなと思います」

 「『死刑廃止論』に異を唱える事になるが、殺人を犯したら先ず『死刑』を連想させるくらい出ないといけない。『何人殺したか』に拘らず先ず死刑。科学捜査が進んだ今警察の『やる気』と『人手』にかかってくると思うが、時効廃止は当然と考える。老若男女を問わず今ほどいとも簡単に殺人に手を染めてしまう時代が嘗てあっただろうか。裁判員制度が施行された今、『介護疲れ』などによる殺人はそれこそ裁判員に任せればよい。これは政治の問題でもある」

 「殺人など重大犯罪者は即刻死刑にすべき。他人の命を奪っておいて自分だけ生き延びることなど人間じゃない、畜生道にも劣る鬼畜その者だ。人を殺すその瞬間と殺されるその瞬間を考えると殺した者は即刻仇討ちで殺されるべきだ。極悪非道な殺人者には中国みたいに衆人監視の(群衆が見ている)中でさらし者にして殺すべきだ。その前段階としての時効廃止は大歓迎である。究極的には中国式処刑殺人を望む国民もいるのではないか」

 「そもそも、寿命に照らしての時効だったのだから、寿命が延びた現在では時効停止で当たり前。犯罪に時効による免責などあり得ません」

 「一番の犯罪抑止効果は日本人の道徳だと思う。人を傷つけてはいけませんと幼い頃から繰り返し親に聞かされてくることが、己が犯罪を犯す最大の抑止になっている。時効があるということは、犯罪を既に犯し逃げ切っている者に対して、安易な逃げ道を確保してしまうことだ。一生犯罪を犯した罪から逃げ回ることのリスクを皆が認識するようになれば、犯罪抑止力にも多少は効果があるのではないだろうか」

 「犯罪者に、人権はありません。現状の犯罪者・容疑者への『保護』は、異常に見えます」

 「物的証拠の少ない事件だと時効制度がある為に、刑事さんが最初から諦めて時間つぶしの捜査にならないか?時効が成立する度に、自分も逃げ切れると判断する他の犯罪者が、凶悪事件を起こしやすくなって、治安悪化につながらないか?」

 「すでに時効の成立した事件に対しても、真犯人を示す証拠が出た場合は、時効廃止すべきである」

 「時効を作った理由は、警察の操作の事情等様々あるが、時効を逆手にとる凶悪犯罪者が多数いることも事実である。また、時効をドラマや映画でも多く取り上げているため、多くの犯罪者が逃亡して一定の時間が過ぎれば大手を振って歩けると勘違いしてしまっているのも事実である。これでは、被害者が報われず、一般市民も安心して生活できない」

 「被害者やその関係者の犯人と対する処罰感情が年月の経過によって薄くなるとは限らないので時効は撤廃すべきだと思う。でも、犯人が逮捕されるまで続く捜査のコストについても考慮すべきだと思う。被害者やその関係者を慰めるためだけに税金がかかりかねない。当事者とその他の人で意見が別れて難しい」

 「初動捜査がしっかりしていれば簡単に解決できていた事件が過去にかなりあると思う」

 「そもそも犯罪全てに時効など不要だ。犯人が特定できないとか、確実ではないとかの問題は、日本中の公的な箇所(家の中など個人所有のプライベート区画を除く)全てに24時間様々な角度から同時録画するシステムを設置し、犯罪者の逃走経路など全て把握しするなどの技術的な対策で大幅に改善できるはず。そういうシステムにこそ、税金をつぎ込んで欲しいよ。犯罪は償わない限り永久に許されない、逃げ特など無いのだということを知らしめることも重要」

 「司法の改善すべき問題は多々ある。その一つは凶悪殺人の時効問題である。早く時効廃止にすべきである。また、それ以外の犯罪についても時効延長すべきである。その国の動きに賛成である。また、最近殺人犯罪において犯人の責任能力の有無、精神鑑定で責任を問わない弁護が目に余る。無念にも殺された被害者の不幸を大事にすべきである。これらの犯罪者が再犯に関わる可能性は高く市民は安心して生活出来ない。また、オウム主犯者が今もって決着せずにいるのは弁護の行き過ぎであり、被害者の無念、ご不幸を考えると司法の怠慢は許せない」

 「法律を決める際などに、被害者・遺族の意見を聞くことは大事ですが、それに流されてはまずいです。遺族の悲しみなんて言い方をしたら、加害者に責任のない事故だって被害者にとっては死刑にして欲しいと思うわけで、感情に流されて法改正なんて、よくない方向に行くに決まっています」

 アンケートの結果は、凶悪犯罪の時効撤廃を必要とする方が8割を超える多数となりました。多くの方々から貴重な意見を寄せていただきました。ありがとうございます。

 凶悪犯罪に対する時効撤廃は国民の理解を得られそうですが、人員の確保や証拠の管理など捜査面での負担や冤罪の防止といった課題も残ります。

 何より時効撤廃は、真犯人の逮捕、起訴に結び付けなければなりません。時効撤廃は操作能力の向上が不可欠です。

 「365アンケート」は、7月27日からの1週間、「あなたは民主党政権の誕生を望みますか?」をテーマに実施しています。ぜひ、ご参加ください。

 ※このWebアンケートは統計手法に基づくものではありません。そのため、集計結果は必ずしも世論を反映した内容になるとは限りません。


現在実施中のアンケート
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/07/post-266.html

アンケート投票画面
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