札幌市は27日、特別職の報酬のあり方を協議する「特別職報酬等審議会」を17年ぶりに開いた。
「特別職報酬等審議会」は、市長や副市長、市議会議員、行政委員などの特別職の給与、報酬について、市長の諮問を受けた有識者らが妥当性を審議するもの。市は「他の政令市と比べて決して高くはない」などの理由から、1992年以降、一度も審議会を開いていない。
27日の審議会の争点は行政委員の報酬。札幌市には教育、選挙管理、人事、監査などの行政委員会が設置されている。委員の大半は非常勤で会議などの出席回数は月数回程度。にもかかわらず、月額4万7000円~65万円が支給されている。さらに、委員の勤務に応じて月額報酬とは別に日当が支払われているケースもあり、市民団体から「お手盛り報酬」「報酬の二重取り」などと指摘されてきた。
上田文雄市長は昨年まで、「行政委員の月額報酬、日額加算は適正」としていた。
ところが、滋賀県の行政委員報酬を巡り、弁護士が知事を相手取り公金支出の差し止めを求めた裁判では、大津地裁が県条例は地方自治法に違反してるとして、原告側の請求を認める判決を言い渡した。
この訴訟を機に、行政委員報酬のあり方が全国的に注視されるようになり、上田市長は今月13日に審議会の開催を決めた。
審議会は、中村睦男北海学園大学教授(前北海道大学総長)や、高向巌札幌商工会議所会頭、マスコミ役員、団体役員など10人で構成。月1回のペースで会合を開き、行政委員報酬、市長・副市長の給与、議員報酬の順に協議する。
審議会の冒頭で上田市長は「特別職の報酬のあり方について、市内のさまざまな団体を代表するみなさんに忌憚のないご意見をいただき、現状の給与・報酬額に妥当性があるのか諮問したい」と挨拶、会長に選出された中村氏に諮問書を手渡した。
各委員は行政委員の報酬について、「職務実態を反映した給与実態が好ましい」、「非常勤であれば日額にすべき」、「それぞれの委員会で仕事の量も質も違うのでケースバイケースで考えるべき」、「現状の支給額の根拠がわからない」、「委員の選考基準が不透明」、「市民感情を考えれば月額から日額にすべき」などの意見を交わした。
審議会は年内に行政委員報酬、市長・副市長の給与、議員報酬についての答申を出す予定。次回は9月9日午前10時から引き続き、行政委員報酬を審議する。(文、写真・糸田)


