「巨人、大鵬、卵焼き」。かつて絶大な人気を誇り、「昭和の大横綱」と呼ばれた元大鵬(本名・納谷幸喜さん)が、直筆の色紙を7日、北海道に贈った。
釧路管内弟子屈町生まれの納谷さんは、1956年に16歳で二所ノ関部屋入門。当時最年少の21歳で横綱に昇進、横綱柏戸と「柏鵬時代」を築いた。優勝回数は史上最多の32回。
引退後の1977年、脳梗塞で一時入院したが、リハビリに励み日本相撲協会を引退する2005年まで親方として後進を指導。全国各地に血液運搬車「大鵬号」を寄贈するなど長年、慈善活動を続けてきた。
力士としての輝かしい成績と慈善活動が高く評価され、00年には堀達也知事から「道民栄誉賞」を授与された。
車いすに乗った納谷さんは、スーツ姿で道庁を訪問、午後3時30分から高橋はるみ知事と面会した。生い立ちや相撲界に入門した動機などを語った後、「世話になった皆さんに何か返したい。北海道に何か残るものを受け取ってもらえれば」と大きく「忍」と書いた色紙を高橋知事に手渡し、「『忍』は、私のモットーです。辛抱して、我慢して、耐えるということ」と説明した。
高橋知事は、「いつまでもどうぞお元気でご活躍ください」と両手で堅い握手を交わしながら深々と頭を下げ、お礼の言葉を述べた。(文、写真・久保)
写真・色紙に力強く書かれた「忍」の文字と手形


