東京商工リサーチ、「年末以降、企業倒産は増加基調に転じる恐れ」と観測。
東京商工リサーチ北海道支社は、2日、今年8月の「北海道地区企業倒産状況」(負債総額1000万円以上、内整理含む)を発表した。
倒産件数は前月比4件増の43件、今年前半の50件台を上回るペースから減少傾向となり、小康状態が続いている。負債総額は10億円を超える大型倒産が4件発生したため、同121億9700万円増の237億0200万円に膨らんだ。
大型倒産は、不動産賃貸「十勝モーターパーク」(十勝管内更別村、負債105億円、破産)、生活協同組合「道央市民生協」(苫小牧市、同82億4000万円、破産)、特殊塗装・デザイン設計「アクシス」(札幌市、同12億6000万円、破産)、ボーリング工事「ほっかい」(札幌市、同12億円、取引停止)。
倒産企業43社の業種は、建設業が最多の13件。以下、小売業11件、卸売業、サービス・他各5件、製造業4件、不動産業、運輸業各2件、情報通信業1件。
原因は、販売不振28件、放漫経営6件、他社倒産の余波4件、既往のシワ寄せ2件、信用性低下、偶発的原因、設備投資過大各1件と続いた。
同支社は、今後の道内経済を次のように観測している。
「建設業及び小売業など内需型産業が地域経済の柱となっている北海道及び東北・中国・四国・九州地区では、景気対策の直接的な効果などで倒産が減少している。政権交代により、今後、政策にさまざまな変化が期待されるものの、企業経営に即時的なインパクトを与えることは少ないと見られる。ただし、中長期では変革がマイナスに作用することも想定され、こうした変化によって難しい舵取りを迫られる企業も出てくる」
「北海道の8月の倒産件数は43件で、件数こそ前月を上回ったものの、引き続き沈静化した状態が続いている。しかし、中小・零細企業を取り巻く環境は決して改善されているとはいえず、あくまで"一服状態"と見るのが妥当といえる。この夏の天候不順は、季節商品を中心に個人消費の抑制につながった可能性が高く、不況感が拭えない中で、サービス業や小売業の不振が目立っている。この先、企業倒産が急増することはないと見るが、疲弊が進んでいる中小・零細企業は多く、効果を見せた緊急保証制度による"資金補填"は一時しのぎに過ぎないことから、こうした返済が始まるにつれて資金繰りが窮する企業が増えると予想され、年末以降に企業倒産が再び増加基調に転じる恐れが強まっている」
8月の企業倒産に伴う従業員の被害者は前月比409人減の649人。(文・東)
東京商工リサーチ
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