ピークの1974年度には当時の札幌市の人口を上回る年間124万人が訪れた札幌市円山動物園。ところが、その後は年々入園者が減少、2005年度は過去最低の約49万人まで落ち込んだ。
旭川市の旭山動物園が新しい展示方法で脚光を浴びる中、円山動物園はジリ貧状態が続き、05年度の行政監査では、職員の意識低下やトップマネジメントの欠如など、動物園としての将来構想の欠如も指摘されたほどだった。
こうした経緯から昨年8月に「札幌市円山動物園基本計画」を策定、数値目標を定めた。開園60周年となる2011年度に達成すべき目標は、入園者100万人、経常収入倍増(05年度比)、支出の30%削減(同)の3つ。
06、07年度の入園者はともに61万人。08年度は目標の70万人をクリアした。昨年度は「類人猿館」と「こども動物園」を改修、「エゾシカ・オオカミ舎」をオープン。飼育員が動物の生態などを説明し、入園者とコミュニケーションを図る「みんなのドキドキ体験」など、独自のメニューも集客力の向上に貢献している。
今年8月の入園者は、前年同月比44.2%増の15万1321人。4月~8月までの累計入園者も前年同期比34.7%増と大きく伸びている。
円山動物園は「入園者数の増加は、昨年8月に策定した札幌市円山動物園基本計画に基づいて行った『エゾシカ・オオカミ舎』の新設など各事業の成果が一因。これに昨年12月に誕生したホッキョクグマの双子、5月に生まれたユキヒョウの双子が相乗効果を生んでいると考えている」と説明する。
今年度の入園者数は80万人が目標だが、同園では「目標は達成できる見込み。90万人に届く可能性もある」と見ている。(文・久保)
酒井裕司円山動物園長が明かす入園者100万人計画の秘策 前編
http://www.hokkaido-365.com/feature/2009/07/post-311.html
酒井裕司円山動物園長が明かす入園者100万人計画の秘策 中編
http://www.hokkaido-365.com/feature/2009/07/post-312.html
酒井裕司円山動物園長が明かす入園者100万人計画の秘策 後編
http://www.hokkaido-365.com/feature/2009/07/post-313.html


