供給過剰の札幌圏タクシー 最大35%減車へ

運輸局やハイヤー協会が台数削減を検討する協議会を設立。

 

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写真・札幌市中央区の北海道ハイヤー会館で開かれた
「札幌市交通圏タクシー事業適正化・活性化協議会」

 

 北海道運輸局や札幌ハイヤー協会などは30日、札幌交通圏(札幌、石狩、江別、北広島)のタクシーの台数削減を検討するため、「タクシー事業適正化・活性化協議会」を設立し、初会合を開いた。

 2002年に道路運送法が改正され、新規参入が自由化されたタクシー業界。札幌交通圏では、規制緩和によって昨年までに1000台以上が増車され、供給過剰に陥っている。さらに、運賃の値上げや景気後退で客離れが加速し、業界全体の売り上げは落ち込む一方だ。供給過剰は、各社の収益と運転手の労働条件悪化、客に対するサービスの低下など、さまざまな問題を生む温床にもなっている。

 今月1日には、供給過剰となっている「特定地域」の増車や新規参入に対して規制を強化する「タクシー特措法」が施行された。

 特措法では、特定地域の運輸局や事業者などで協議会を設置し、適正な運賃や台数を決め、事業者に減車や需要喚起策などを提案できる。道内では札幌、小樽市、旭川、函館、苫小牧、帯広、北見の7交通圏が特定地域に指定された。

 協議会は道運輸局や札幌ハイヤー協会のほか、個人タクシー協会、労働組合、道警、地元自治体、大学教授など19人の委員で構成。30日の協議会で、座長に選出された千葉博正札幌大学教授は「現在、規制緩和の結果、バスやタクシーなどの地域交通にはさまざまな困難が生まれ、曲がり角に来ている。市場メカニズムはタクシーにとって必ずしも良い方向に作用しなかった。この困難を解決するため社会システムをみんなで知恵を出し合って構築できるように努めたい」と抱負を語った。

 札幌交通圏のタクシー台数は9月現在で5296台(個人タクシーを除く)。道運輸局は協議会で、現状から約13~35%減の3435~4581台を適正とする試算を発表した。適正台数は、過去の実車率などから算定したもので、30%で4581台、36.37%(規制緩和前の01年度実績)で3778台、40%で3435台とした。

 協議会は今後、試算をもとに減車の方法などを議論し、年度内に適正台数を決める予定だ。

 協議会終了後、札幌ハイヤー協会の加藤欽也会長は「協議会ではある程度の減車をしていく方向で話し合っているが、どこまで減らせるかはわからない。大手もあれば中小・零細企業もあるので、各社一律で減車することはできず、協議会の決定にも強制力はない。業界全体の売り上げは10年間で30%落ちた。車を減らしても乗る人がいなければ意味がないので、需要喚起策なども話し合って各社に協力を仰いでいきたい」と語った。(文、写真・糸田)

 

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写真・加藤欽也札幌ハイヤー協会会長

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