1月の建設業倒産 7カ月連続で前年同月比減少

緊急保証制度や公共事業の前倒し発注が倒産を抑制。

 

 

 東京商工リサーチは、8日、1月の「建設業の倒産」(負債額1000万円以上)を発表した。

 倒産件数は前年同月比26.3%減(95件減)の266件となり、7カ月連続で前年同月を下回った。負債総額は同69.4%減(891億円減)の392億2200万円に縮小し、7カ月連続で前年同月比減少。平均負債額も同58.5%減の1億4700万円に低下した。

 倒産企業の業種は、土木工事業(舗装工事業を除く)が74件、建築工事業(木造建築工事業を除く)49件、床・内装工事業25件、木造建築工事業21件、管工事業(さく井工事業を除く)19件が上位で、全体の7割を占めた。

 倒産原因は、販売不振が最多の192件。以下、運転資金の欠乏22件、既往のシワ寄せ(赤字累積)21件、他社倒産の余波10件、事業上の失敗9件、売掛金回収難5件、金利負担の増加3件、その他(偶発的原因)2件、信用性低下(取引先の打切り)、在庫状態悪化各1件と続いた。

 倒産形態は再建型(民事再生法)が10件にとどまり、消滅型(破産164件、特別清算4件)と、私的倒産(銀行取引停止82件、内整理6件)で大半を占めた。

 都道府県別では、北海道の倒産件数が前年同月比21件減の6件になるなど、32都道府県で減少した。

 同社は今後の状況を次のように観測している。

 「1月の建設業倒産は、依然として緊急保証制度や景気対策としての公共工事の前倒し発注などの政策効果により、全国的に倒産が減少した。このように主に景気対策や官公需主導で倒産が抑制されている一方で、2009年の住宅着工戸数が1964年以来の低水準に落ち込み、特に分譲マンションが前年比約6割減となるなど民需の回復が遅れている」

 「業界関係者では、マンションや設備投資などの低迷が続く中で、公共工事の前倒し発注が出尽くして官公需が頭打ちとなった先行きを懸念する声が大きい。現状の倒産状況は落ち着いた動きとなっているが、民需の回復状況が思わしくない中でセメント、生コンなどの需要実績も大幅に落ち込んでいることから、今後は関連業界も含めて倒産動向を注意深く見る必要がある」(文・東)


東京商工リサーチ
http://www.tsr-net.co.jp/

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