札幌市議会は、16日、第1回定例会を開き、市議に支給している政務調査費(※)を5%削減する条例改正案を可決した。改正案は全議員による提出で、現在市議1人当たり月額40万円支給されている政調費は4月から38万円に減額される。
長らく札幌市の政調費は、領収書の添付義務を5万円以上の支出に限ってきたため、使途などをめぐり、不透明との指摘がなされてきたが、昨年6月からすべての支出に領収書の添付が義務付けられ、「全面公開」が実現した。
昨年9月、「北海道市民オンブズマン連絡会議」(橋本勝三郎代表監事)は、福士勝市議会議長に対し、「現在の月額40万円を26万円にすることで年間1億1256万円の削減ができる」(橋本氏)として政調費の支給額を2010年度から35%縮減することなどを申し入れた。
橋本氏は政調費の5%削減をこう論評した。
「5%の削減で議会改革は一歩踏み出したが、削減率は申し入れと30%乖離しており、道半ば、評価する状況ではない。これまで議会改革のあり方を議論してきた議会改革・機能強化検討委員会には、審議を公開するように申し入れしたが、依然として実現しておらず、市民の視点からも不十分。財政が逼迫する札幌市の市債残高は2兆円、市議会が率先して改革の規範を示すべきだ」
「全面公開によって政務調査費の情報公開はなされたものの、会派の中には市民の意識調査と称して1度に120万円を支出した事例もある。今後、このようにまとめて大きな額が支出されても、使途については漠然とした内容しか記載されていないため、支出が適正かどうかを判断することができない。行財政改革の源泉は、情報公開と説明責任に尽きる。政務調査費の支出、使途に関する公開のあり方はまだまだ不十分であり、個々の支出について、不適切、不透明との疑念を払拭できる内容には至っていない」
市議会には、勤勉な議員が少なくない。その反面、議会での質問原稿を市職員に「代筆」してもらうケース、議場での居眠り、単なる野次要員など、政調費を使って市政の諸課題を学ぶ姿勢に欠ける議員も見受けられる。(文・東)
※政務調査費 議会活動の調査研究費として、各会派(会派無所属議員を含む)に市議1人当たり年間480万円が支給される。使途は、研究研修費、調査旅費、資料作成費、資料購入費、広報費、広聴費、人件費、事務所費と、それ以外の調査研究活動に必要な経費に限られている
「政務調査費は35%減額すべき」 市民団体が福士札幌市議長に見直しを申し入れ
http://www.hokkaido-365.com/news/2009/07/post-246.html

