札幌市内の分譲マンション市況は、依然として底冷えの状況が続いている。
1月は新規発売が08年4月以降で最も多い286戸(前年同月比210.9%増)、成約戸数も161戸(同8.1%増)となって回復基調を示した。
しかし、住宅流通研究所(札幌)の調査による「2月の分譲マンション市況」は、発売、成約戸数とも、2月としては平成最少にまで落ち込んだ。
2月の新規発売は前年同月比50戸減の197戸。市内10区のうち、北、厚別、清田の3区はゼロだった。
2月は新規と繰越(1174戸)を合わせ計1371戸が市場に出回ったが、成約戸数は同49戸減の161戸にとどまった。2月の成約戸数が200戸を割り込んだのは1991年(190戸)以来のこと。161戸の内訳は、在庫(継続)物件130戸、新規物件31戸。成約率は11.7%。
在庫物件の成約戸数は、08年2月が172件、09年2月が158件と消化が進んだが、現在は鈍化している。
住宅流通研究所の入谷省悟所長は「在庫物件の消化が進まないのは、まず新しい物件から売れて古いのが残る傾向にあること。在庫物件はすべて値下げしているが、購入を考えている人の中には『まだ価格が下がるのではないか』との思いもある。景気の良い時は、1年で2月、3月に最も多くの在庫物件が売れたが、マンションの値下げ効果が薄れている。新規物件も極めて少ないため、今後は在庫物件中心の発売が続くだろう」と観測する。
2月末時点の完成在庫は1210戸。このうち09年の物件が最多の577戸、08年の物件も223戸残っている。不況が続く中、在庫物件の処理が進まず、マンション市況が好転する材料はいまのところ見当たらない。(文・東)

